ある夜9時ごろ。
トントントンと玄関あたりから戸を叩く音が聞こえたような・・・
まさかこんな時間に誰かくるはずないし。
でもまた
トントントン
え?誰か来た?
ピンポン押さずにダイレクト玄関?
「どちら様ですか?」
そしたら最寄りの警察署の名前を言うので、ますます心拍爆上がりです。
なに?なに?事件が起こった?近所の人にテレビうるせーって通報された?
一瞬の間にものすごい勢いで妄想が飛び交いながら、テレビ前でグダーっとしている夫をひっぱりだして玄関を恐るおそる開ける。
夫がパンイチじゃなく服着ててよかった、とかどうでもいいことまで頭に浮かべながらドキドキ。
でもこの人ホンモノ?玄関のすりガラスに、あのドラマでみるメダルみたいな警察手帳をパカっと開いて見せてる。すりガラスだから見えないし。
こんなのいくらでも作れるしな。
傘をこっそり隠し持ちながら、扉を開けるといかにも善良そうな私服の人。
近所でのトラブル通報の聞き込みというのです。
「プライバシーもあるので玄関先入ってお話ししていいですか?」と言われ玄関の扉を閉める。
もう一回メダル型警察手帳を開いて見せてくれたけど、名前まで見えないし「しっかり名前もっかいみせて」とも本人目の前にはなかなかいいにくい・・・気小っちゃいぞ!!アタシ!
5分ほど話し、夫の生年月日など聞いて帰っていきました。
特に怪しさ無しです。部屋の中をチロチロ見るわけでもなく。
ホッとして茶の間に戻り時間が経つと共に「あの自称警察官ホンモノ?」「ほんとは違う捜査で、うちが怪しまれてて来たんじゃない?」と夫と妄想トーク。
ネットで調べたら知恵袋に出てくるのは「普通聞き込みは警察官は必ず二人でくる」とか「聞き込み来た人が実は犯人で後日逮捕された」とか出てくるし~~
ヒエーーー
日に日にモヤモヤが募ります。
数日後、実家に行ったときに母になにげに話したら、ものすごい心配だったらしく翌日「交番に行って話した方がいい、絶対そうしなさい」と電話してきました。
母もモヤモヤと不安で夜寝れなくなったそうな。ごめんよ、母ちゃん。
ハイハイっと適当に返事して電話を切ったけど、このモヤモヤを払拭するには警察に電話するしかない!
と思い立ち、管轄の警察署HP内の「情報求めます」というコンテンツに載っていた電話番号にでんわしてみました。
最初に対応してくれた女性の方に
「夜に一人私服でピンポン押さずに近所の家のことで聞き込みっていうのはあるものですか?」
というと「う~む、名前も部署もわからないとなると即答はできないのですが・・・」と違う人に電話がかわりました。
こんどは刑事課とのこと。
またカクカクシカジカ話すと、やっぱり名前と部署がわからないと確信もってホンモノの警察ですとは言えないが・・・という前提を元に刑事課や生活安全課など私服でまわることがあることや、怪しかったり不安だったらその場で電話かけて確認するのもいいとのこと。
本人目の前に疑って電話するっていう強いメンタル無いしなぁ。
例えその場で電話できなくても、名前と課をメモしておけば帰ってすぐに確認はできるということだけは肝に銘じることにしました。
刑事課の方も「こんな防犯指導しかできなくてすみません」と恐縮してたけど、こちらだって「いやいや、こちらも誰が来たのか確かめて欲しいとかじゃなくて、そんなことがあるのかってだけわかればいいんですぅ」と電話の前でペコペコ。
もうモヤモヤが晴れたのと、今後同じことがあった場合の対処が分かったのは電話してホントよかったです。
でも警察に電話するってハードル高いな。
「通報が誰かを救うので躊躇せずに電話してください」って、あの日来た警察官の人が言ってたし、あんまり知らんぷりってしちゃいけないんだなと思いました。
前に町会で聴いた消防署の人の話しだと、119番通報の8割が軽傷で、ボールが顔に当って鼻血出たとか転んで擦りむいたとかしょーもないのがほとんどらしい。でも通報うけたら出動しなくてはいけないって話を聞いて、そんなしょーもないこと自分はしてはいけないとおもっていたけど、情報は小さくても誰か救うことになるなら躊躇してちゃいけないかもしれませんね。
警察署へ電話した後、夫にLINEで知らせ「やっぱり名前と課を言わないと正確なことは分からないって」と書くと「課と名前言ってたな、なんだっけな」
オーイ、ちゃんと言ってたんかーい!
電話で「手帖見せただけでした」って言っちゃったじゃーん。
ではでは