皮が革になっていく、初めの1歩は洗うことから
タンナー(皮を鞣す職人)見学した時、まず見たのは腐らないよう塩漬けにして畳まれた原皮の山。
日本人はあまり牛肉を食べないので、原皮のほとんどが輸入です。腐らないよう塩漬けにされた毛がついたままの状態できます。
ハエがご馳走とばかりにたかっていました。あまり放置していると穴だらけになっちゃうみたいです。
これから始まる数か月に及ぶ作業工程の始まりは、まず巨大なドラムで塩や汚れを洗浄するところから始まります。水分を含んだ状態にもどすと、生々しく毛並みのキレイな牛一頭分の皮が洗いあがってきます。
一頭分って大きい!!
個性豊かな毛皮でしょ?
作業していくには大きすぎるため、この時点で半分に半裁(はんさい)します。これを『背割り』といい、まさに背骨ラインで切ります。
展示会などいくと大きな革が吊り下がっていますが、それだけみても大きいから一頭分かとおもっちゃいますが、実は半分。
毛はもちろん剃って取るわけではありません。
革は200万年前から人類の生存に深く関わっていた?革をなめすとは【皮から革へ①】
牛革はどうやって皮から革に生まれ変わっていくのか。歴史は古く200万年前ともいわれています。鞣しの技術によって人間は生き延びてきました。数か月かけ、いくつもの工程と人の手を掛けないと出来上がらない牛革の魅力をご紹介します。
石灰に漬け表面を溶かしながら毛などを除去
毛はもちろん剃って取るわけではありません。
石灰乳(せっかいにゅう)呼ばれる液に皮を漬け込み、漬け込むことで脱毛しやすくなり脂肪も分解。コラーゲン繊維をほぐす効果も。
このお風呂に、1週間から10日ほどかけ濃度が違う槽へ徐々にローラーで引き揚げては移していくそうです。
この時皮がアルカリ性に変わることが、鞣す工程ではとても大切だそうです。
そして巨大ローラーの機械にかけて、革の裏側についた不要なものを取り除きます。昔は取り除かれた脂肪分を石鹸の材料に使われていたらしいですよ。
大量の水を吐き出す巨大ドラムへ。
すでに皮の色は毛もなくなり、薄い水色になっていました。
まだまだ続くよ革への道
それではまた