革は200万年前から人類の生存に深く関わっていた?革をなめすとは【皮から革へ①】

私は以前メンズ革鞄の会社の仕事をしており、その時取材で国内大手の栃木レザーさんの工場を見学させていただく機会がありました。普段なかなか見ることのできないタンナー(皮を鞣す職人)の仕事現場。めちゃかっこよかったです。

作業工程は多く、力もいる仕事です。毛がついた皮だったものが、店頭で目にする革になるまでには、気の遠くなるような作業と時間がかかっていることを知りました。

そんな革の事を今日は書いてみようとおもいます。

『鞣す(なめす)』ってなに?『皮革(ひかく)』ってなに?

鞣す(なめす)という言葉を初めて聞いたという人もいるかもしれませんが、鞣すとは動物の皮を腐らせずさらに強くやわらかい素材にすることをいいます。

『鞣』の漢字は左右で「革」+「柔」です。皮は乾かすと硬くなるため揉むなり液につけるなり柔らかくなって初めて、汎用性のある素材になることからこの漢字になったのでしょうか。

さらに動物から剥いだままの原皮を『皮』、薬品や処理によって腐らない状態にしたものを『革』と区別されていますが、それをくっつけた文字が『皮革(ひかく)』。

革の歴史はびっくりするほど古い

その歴史は想像をはるかに超える古さで、鞣し革はなんと200万年前の旧石器時代!
旧石器時代って、石で道具を作り始めたころ?!

今残っている最古の革製品はというと、なんとヨーロッパのアルプスで発見されたアイスマンと呼ばれるミイラが身に着けていた靴、衣服、レギンスなど。

羊やヤギ、牛などの複数の動物の革が使われていたようです。

今から5300年前ですよ!!そんなころから革を鞣す技術が試行錯誤しながら脈々と現代までつながってきたのだと思うと、果てしないロマン!

原始人

人間が生き抜くのに欠かせないものだったのかも

人類が誕生してから激しい気候変動を繰り返していく間にも、動物の革は人間の生活になくてはならないものだったのでしょう。

まず服として寒さやケガから身を守る、居住のテント、水とかモノを運ぶ袋等々。

私たちはお肉を食べますが、その時取れる食肉の副産物が皮です

石器時代の人たちも食べた動物の皮を干して叩いたり揉んだりしながら使っていたのかな・・・究極エコ素材。

日本で革は何年前からあったのか

植物の渋を使ったタンニン鞣しは、地中海沿岸で紀元前 600 年頃からなめし剤として使われ始めたと言われてます。

日本に鞣しの技術が渡ってきたのは、1000年以上前の飛鳥時代に朝鮮大陸から渡来してきたと。ワオ

もはや鞣しの技術なくしては、人間は生存できなかったといっても過言ではないかも!!

 

続きはまた

 

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