3連休の初日に夫と、荻上直子監督の最新作『川っぺりムコリッタ』という、楽しくて心温まる映画を観てきました。
荻上直子監督と言えば、もちろん『かもめ食堂』。
大好きな映画で、この映画が好きな人は『やっぱり猫が好き』と『すいか』とファンが全員一緒なんじゃないかとおもってます。
どれも自然体でのほほ~んとできて、むつかしいことを考えなくてよく、世間で隅っこに居がちな人をあたたかく描いてくれる。
この映画もそうだろうと期待して観るのを楽しみにしていました。
ストーリーはシンプルで、家庭にめぐまれずに育ち前科を持った孤独男性が、形は違えど孤独や悲しい過去を背負った近隣住民と徐々に距離を縮めて居場所を見つけていくというヒューマンドラマ。
出所した男性が更生先として受け入れてくれたイカ加工の会社の社長は、最初からぐいぐいっとパーソナルエリアに入り込んでくる少々ウザイとも思えるような人物だけど、それもたくさんの同じように出所してきた人を見てきての人当たりなんでしょう。
会社で紹介された長屋的アパートには、クセあるお隣の住人ムロツヨシや吉岡秀隆とその息子君や、大家さんなど個性的でチャーミングながら、哀愁を漂わせている。
それぞれ悲しみも抱えながら、淡々とおいしそうにごはんを食べて幸せ感じているのがいいですね。
物語が進むにつれて、主人公は少しずつ心を開いて、周囲とつながり始め、やがて自分の居場所を見つけていけたよう。
何よりこの映画、めちゃくちゃ豪華キャスト!
「いのちの電話」の相談員の女性役には、声だけで薬師丸ひろこ他、マスクで目だけしか出てない江口のりことか、緒方直人とかとか・・・
なにより、私と同年代の人にはピピピーッときちゃうとおもいますが、ホームレスおじさんの役で、かつてバンドブーム時代にダントツの個性を発揮していた『たま』のボーカル知久寿焼が出ていた!
主題歌を作ったようだけど、「たま」ワールド炸裂~
もうほっこりしないわけがない!
まだ始まったばかりなので、ちょっと疲れている人は映画館へGO~